【片瀬山の自然】四十雀の子育て

四十雀(シジュウカラ)が子育てをするお庭

三丁目のOさんのお宅には四十雀の巣があり、数年前から毎年子育てが観察できます。その子育ての様子をお聞きしました。Oさん撮影の写真と併せてご紹介します。

お庭にはヒメシャラの木があり、高さ2メートルほどの所に四十雀の巣箱がかけてあります。3月下旬つがいの四十雀が苔土を運んできます。四十雀は苔土等で四角い皿状の巣をつくり、その上に動物の毛を敷きつめます。敷き詰め終わると、1日1個ずつ、10個ほど卵を産みます。

巣の中に敷きつめる動物の毛を親鳥が運んでくる様子

2週間ほど抱卵すると雛が誕生し、18日くらいで雛は巣立ちを迎えます。巣立ちを迎える頃には雛は親の四分の三くらいの大きさになり、ためらいながら順に飛び出していきます。健気で微笑ましい光景です。20分くらいで10羽程度が全部巣立っていきます。

雛に巣立ちを促す親鳥。雛は出入り口から顔を出して爪をかけ、親鳥に励まされて飛び出していきます。 

巣立ちまでに四十雀は一羽の落ちこぼれも出さないそうです。巣の中の雛の糞は親鳥が口にくわえてどこかに捨てに行きます。秋に巣箱を開けると巣の中は綺麗になっていて、大家さんの庭を糞で汚すこともないそうです。この年は3月に巣作りを始めて5月上旬に巣立ちを迎えました。6月上旬に別のつがいが入居して抱卵しているのに気づき、こちらも6月末に巣立ちを迎えました。とても居心地の良い場所のようです。
(Reported By M)