白潮の相模湾 武井篤夫
毎日富士見坂からの富士山と海を撮影している武井さんの写真の中から これ という写真をご紹介いただく連載は毎月初の頃に掲載します。今回は第2回目をお送りします。
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5月中旬になって烏帽子岩を撮影していて、海の色が以前と違って緑がかっているのに気が付きました。 なんだろうと思っていたところ、5月23日の朝日新聞夕刊に「相模湾で白潮が発生、海の色がエメラルドグリーンになっている」との記事が掲載されました。
早速調べてみると、今回の現象を調査した横浜国立大学臨海研究センター下出教授の調査結果から、円石藻(えんせきそう)と呼ぶ植物プランクトンが大量に発生し、そのプラクトンの円盤状の殻が炭酸カルシュームでできているため、大量発生で海に白いチヨークを流したように見えるとのこと。下出教授によると大量発生の原因は「日射量が多く海が穏やかな状態が続いた影響ではないか」とのことでした。
相模湾でこうした現象が起きるのは珍しく、前回は1995年5月で、25年ぶりだとのこと。今はもう元の青い海に戻っていますが、白潮発生中の写真と発生前(4月2日)、白潮が収まった後(5月24日)の写真も参考に掲載します。
大型の台風10号が9月7日に九州をかすめて通過した後の9月8日も相模湾の海の色は緑がかって見えました。これも白潮だったのでしょうか。