【2022年3月14日からのダイヤ改正でダイヤは変更になっておりますのでご注意下さい】
前回に引き続き、ライナーが廃止され、特急湘南が誕生するのにあたり何が変わるのか？です
D 券の入手方法：全車座席指定スワローサービスとは？理解して慣れる必要あり
今までは、1か月分をまとめて予約購入するか（発売日の行列が話題になった）、乗車前日から発売されるライナー券（座席数だけ販売、座席指定なし）を購入する形式でした。これが特急「湘南」「踊り子」では近距離特急用サービス：「スワローサービス」に変更されます。具体的には以下のようになります。
JR東日本の特急湘南と踊り子の概要説明ページ(料金と予約方法と車両編成の概要）
その内容を大まかにいうと、
・全車座席指定列車になる 従来の指定席特急券よりも少し安い
・従来の特急券と同様の特急券購入・座席指定が基本だが、
・列車・座席を指定しないでおく事もできて、その場合「座席未指定券」となり、航空券のオープンチケットのような扱いになる。これは直前まで乗る列車が確定しない人向けの仕組みで、飛び乗った後に空席があれば座席を利用できる。乗車前に改めて座席を指定することも可能。（座席が空いていれば）
・上記等すべての手続きは「えきネット」での購入・席指定が可能（それが一番安く実用的）
えきねっとチケットレスサービスの説明
特急湘南でのキャンペーンの説明（～9月末）
・座席上に座席の予約状況がLED表示される。：̻■予約済み席/■この先の区間で予約ある席/■全区間空席（未指定券の人は座席指定券を持つ人が来たら譲る義務あり）
・今までのライナーでは「グリーン車」は定期券があればグリーン料金さえ支払えば乗車できたが、今後は利用できない。
・2か月先の1月間を「チケットレス購入の予約」予約できる仕組みができた。
チケットレスサービス事前予約サービスの説明
以上の結果として、
■今まであった各駅の車両割り当てがなくなり早いもの勝ち。確実に座りたいなら忘れずに座席予約が必要。
■座席数の多い215系（2階建車両）がなくなる事により、全体の座席数が減少しているという点は心配
わかりましたでしょうか？ これらを踏まえて通勤パパ・ママの皆さまには今後どうするか考えて頂きたいと思います。
E JR東日本の会社方針：ライナーは消える運命
実はJR東日本は、ライナー型列車（座席定員型列車）という形態を順次なくしてきました。2014年宇都宮線、2015年横須賀線、2019年総武線・中央線という順で廃止が続き、スワローサービス型特急への格上げが行われました。1986年以来の老舗の湘南ライナーが最後の牙城を守っていたのです。なぜ廃止の方向なのか、その理由としては以下のような推察の声があります。
・人手とコストの削減＋収入増加
ライナーではライナー券の確認作業、乗車案内・車両扉開けに人手がかかり、また専用券売機も必要でコストがかかる。通常の特急券の枠組みに形式を統一することで、人手を削減しつつ収入増が図れるようになる。さらにチケットレス化を誘導したい。
・座席の有効利用
ライナーでは隣席に荷物を置くなどして座りにくい雰囲気を出しまくり2席を占有する人が少なくない。その結果、ライナー券を持ちながら、席を求めて何両も歩き回る人もいて、クレームになる。（私もどなり散らしていた人を見たことあります）座席指定がある場合はそのような心配がない。直前にホームに走り込んだが、ライナー券が買えない という事がなく、途中での着席の可能性を残す。
理由としては理解できますが、JR東日本側の都合に起因するものも多い感じです。顧客にとってのメリットの割に値上げ幅が大きいので、当面は藤沢以東の客足が遠ざかる可能性が高いと思います。またその仕組みのわかりにくさから、しばらくの間、「券を買ったのに座れないじゃないか」という事が起こり、もめる事が予想されます。今までの導入路線でも導入初期の評判は悪かったようです。今回は通勤ライナーの本丸・東海道ですので、JR東日本には自社の都合での「便利」を言うだけでなく、乗客の側に立った丁寧なPRをしてもらいたいと思います。
特急移行の際に乗車率の低下した過去の例から、特急湘南のチケットレス予約者に抽選で1000円のお買い物券が5000名様にあたるキャンペーンが実施されるようです。（駅においてあるチラシを参照。藤沢駅でのキャンペーン期間は（3月1-3日、6-14日）です。）
いずれにしても3月13日から、東海道線の着席通勤は大きく変わる事になります。
（Reported By S）