9月も暑かった 新記録ラッシュの今夏を振り返る
ここ藤沢市に暮らす身で実感する、昨年・今年の気候異変を記録に残しておくことは大事だろうと思いますので、調べてみました。AMEDAS辻堂観測点のデータで元ネタです。以下に示すのはまず7月~9月の歴代の(歴代のですよ!)記録の1位~3位です。その多くが今年と昨年に記録されていることを示す順位表です。(辻堂の歴代の記録の出典データを見るにはこちら7月、8月、9月)
以前と比べて最近の暑さがどの程度のものなのかを知るために、過去25年のトレンドを調べてみることにしました。辻堂のAMEDASのページからいちいちコピーしてまとめたのが以下の一連のグラフです。
まず「猛暑日」です。以前は藤沢市ではほとんど聞かず、近年よく聞くこの言葉。実際2000年代、辻堂では2004年に2日2009年に1日あったきりで、めったに出現する事はなかった のですが、2010年代になると毎年のように出現するようになり、昨年・今年は何と年に5日出現するに至りました。今後は毎年数日発生するのが当たり前になるのかもしれません。とはいえ九州では連続何十日という話を聞くので、こちらはまだましなのかもしれません。
続いて「熱帯夜」の出現回数です。
こちらも2018年くらいを境に急増し始めているように見えます。片瀬山では以前は夜寝るときは窓を少しだけ開けておけば、充分だったのですが、今はクーラーが必須になってしまった感じです。
「猛暑日はいつ出現するのか」 を25年分調べたのが次の図です。横軸が7月1日~9月30日までで、たて軸は2000~2024年を上から下に並べたものです。以前はほとんど起きてなかったのが、最近になって急増したのが分かります。猛暑日は7月後半から8月に起き、9月は少ない事がわかります。昨年・今年は連続した二日間という日もありました。
「熱帯夜はいつ起きるのか」を調べたのが次の図です。軸の取り方は猛暑日と同様です。
以前は8月を中心に起きていたのが、昨年・今年は8月はほとんど毎日熱帯夜で、7月と9月にも熱帯夜になる日が増えている事がわかります。夏が長くなったと感じるのはこのためです。
最後に「平均気温がここ25年でどう変わってきたのか」を調べたものです。
いずれも横軸は2000年~2024年、7,8,9月の平均気温の25年間の推移をグラフにしたものです。近似線を当てはめると平均的にどの程度のペースで気温上昇が起きているのかわかります。
近年、お米、果物、魚等多くの食物で産地の移動が起きているのも気候の変化が原因と思われます。専門家でない我々でも「暑くなってきた」のを実感することができる というのはとても異常なことと言わざるをえないと思います。各自でできる事をして温暖化の進行を少しでも防がないといけないと思いました。(Reported By S)