【MINI取材】回覧・配布はこうして配られる

多くの人々の手を経て皆さんのお宅に届きます

片瀬山にお住まいの皆さんには毎月2回程度決まった日程で配布物が届き、それから少し遅れて回覧が回ってくると思います。これは10日、25日をめどに自治会班長さんが配布物を各戸に配り、同時に回覧を開始するという手順になっているからです。こうした回覧や配布物は行政⇔地域住民、あるいは自治会⇔会員の接点として、重要な役割を果たしています。今回は、私たちの住む片瀬山での回覧・配布物が我々に届くまでの仕組みや舞台裏を一番人数が多い片瀬山三丁目で調べてみました。
〇発行は3つのルートから
大まかに言うと全市で配られる広報ふじさわ/市議会だより(藤沢市からのもの)、片瀬地区で配るもの(片瀬センターからのもの)、片瀬山地区/三丁目だけで配るもの(自治会・駐在所等からのもの)がという三つのルートからのものが混ざって回覧・配布されています。

〇これがどのようなルートで手渡されてくるのか?
さてこれらはどのようなルートでまとめられ、分類され、戸別に分けられて届いているのでしょうか。(下図参照)
「広報ふじさわ/市役所だより」(藤沢市から)は世話役という6人の役員の元に市の広報から直接届きます。(重いので末端に近い世話役の所に届く)発行日の約5日前に届きます。
「片瀬地区の回覧」市役所・センター・片瀬地区内各所から様々な回覧が片瀬センターに持ち込まれます。これらをセンター職員の方が数人で数十か所の配布拠点向けに仕分けて(これには2-3時間かかる)、各拠点に職員が届けます。例えば片瀬山三丁目では拠点になっている二人の広報担当役員宅に届きます。これも発行日5日前です。
「片瀬山三丁目の回覧」は二人の広報担当役員の所に配布物や回覧が届きます。
・各役員/世話役/班長の役割 広報担当役員は数を数えて各3つのグループに分け、さらにそれが配られた6人の世話役(役員)の所で数を数えて各5班(全30班)に振り分け、最後の班長の所で各戸別に分けて配布するものは配布、回覧のものは回覧をスタートします。他の丁目では一階層少なくなっていて、「世話役」という人達がいなくて、広報担当役員から各班長に直接行っています。広報担当役員、世話役の所でそれぞれ1日~2日くらいの時間を見ています。

配布元から広報担当役員→世話役→班長→各戸に届くまで

〇班長さんにお届けする現場に密着
班長さんに届く前の段階で何度も数百枚の紙を月2回、数えて、振り分けて、配るという作業をしています。役員を体験してはじめて回覧がどう届いていたのかを理解する方も多いと思います。
今回、3丁目の広報担当役員の方が他の世話役や班長に回覧や配布物を配る際に同行する事ができました。

1回では運びきれないのでこの程度の量を2回に分けて運搬します 車で配る人もいます

お届けしても不在の場合が多いので、世話役のお宅のポストの口に入る量に分けてお届けする、雨の場合に濡れないように配慮する等、色々な工夫をしているそうです。今回のように昼間に届ける場合は在宅の方とお話をすることもあります。

たまたま在宅の世話役の方がおられて、直接お渡しする事ができて安心

今年は広報担当の方が退職者なので平日昼間に配る事ができていましたが、共働きご夫婦の場合は夜にポスト投函するだけとなりやすいのはやむをえません。

お留守の方もおられるので、ポストに投函いたします。ポストの口にぎりぎりです。

こうした仕分け・配布作業の負担を理由に、高齢の方が役員・世話役を断る場合が増えているのももっともで、この負担軽減が大きな課題となっています。

〇ホームページで見られるようにすればいいのでは?という声
そうした声ももっともです。実は以下の部分は市のホームページ等に公開されています。自治会に未加入の人へ届ける手段として必要だから と思われます。
・広報ふじさわ:広報ふじさわのページ
・市議会だより:市議会だよりのページ
・片瀬市民センター(地域回覧):片瀬に限らず各市民センターで公開ページがあります
しかし 別々のページに毎月期日を忘れずに自分で見に行く必要があり、必要な人(主に行政サポートを必要としている人)に確実に情報を届ける必要がある公的な回覧・配布物ではここがネックになります。
また各自治会の回覧物はデータ化した上でネット上に置いてそこにリンクを張る という作業が必要になります。またネット上での定位置に置いておくのはリスクがあり、町外からのアクセス防止は?という声もあります。当ホームページでもトップページに「デジタル回覧板」として上記公開ページとタウンニュース、県のお知らせ等と併せてリンクを張って一括して見られるようにしていますが、先ほどの理由で回覧板を代替する とまでは言えません。
そんなわけで課題を抱えながらも自治会の組織を経由して確実に紙で配るという形の回覧・配布物の仕組みがいまも運用されています。この電子化の時代にいつまでもそれでいいのか?そもそも行政サービスの仕事でしょ?・・等と広がる議論は尽きません。この秋から片瀬山三丁目でこうした課題を解決しようとLINE公式アカウントを利用して回覧をPush配信する取り組みがスタートしましたが、それについては別途ご紹介しようと思います。(Reported By S)