【報告】片瀬山三丁目自治会 「回覧をLINEで見られるようにする」活動報告1

紙からLINEでの運用にチャレンジしてみた! 三丁目IT担当からの報告

自治会活動が直面する様々な課題のうち、一番切実な回覧の負担軽減の解決策として、昨年春から事前検討チームで準備し、LINEでの配信と紙回覧・配布の並行運用というコンセプトで10月から本格導入を開始した本プロジェクト、今の進捗状況の報告記事を掲載します。
昨年2024年10月から登録キャンペーンでまず使ってもらう
年末までの3か月で400名の登録
夏から一部メンバーで事前テスト運用をして、回覧として見やすい形式を様々に試していました。9月の定例会で提案して出席役員満場一致で賛成を頂き、展開がスタートしました。

9月末に班長さんたちに説明会を行って協力を要請し、10月から自治会全体で、登録キャンペーンを開始しました。紙の回覧を継続するか、辞退するかを年末の全世帯にアンケートで聞きます と予告しました。
登録キャンペーン中、登録した方は緩急ありながらも着実に増えて12月末には400名を超え、今年3月中旬現在は433名となっています。

10月1日~12月31日までの推移 12月に入ってから登録が加速した


回覧を回している世帯430世帯に対して3月の時点で、
世帯に1名の方が登録:240世帯 
世帯に2名の方が登録: 80世帯
世帯に3名の方が登録: 11世帯
合計     :332世帯(430世帯の77%)
概ね3/4の世帯にLINEを受信する方がおられることになります。

紙の回覧・配布を継続する / 辞退する アンケートを実施
その上で、いよいよ年末に予告したアンケートを実施しました。辞退する世帯は、広報ふじさわも届かなくなります。ですから世帯の中で紙の配布・回覧を継続希望する方がいる場合は、仮にLINEを登録したご家族が他にいても、継続を選んで下さい とお願いしました。つまりLINEと紙両方での受取OKです。ただその場合は今まで同様次の方に紙を渡す回覧にご協力をお願いするわけです。

◆紙の配布・回覧を辞退した世帯が約6割、継続の世帯が約4割
最終的にアンケートの結果は下記のグラフのように辞退した世帯が58%、継続した世帯が42%となりました。ただ「継続」の世帯のうちの半分弱がLINEも紙もというお宅で、紙だけ(=LINE登録していない世帯) というご家庭は全体の1/4弱ということになります。

アンケートの結果 辞退する世帯が6割弱 過半数越えとなった

80歳以上の人口比率やLINEの年代別の普及率の推移 等から、LINEの登録率8割程度、紙の辞退率6割程度をゴールとして想定していたので、ほぼその通りになりました。ただたった3か月でほぼそのラインに達した点は予想外のスピードでした。

2月から辞退者には紙の配布・回覧を中止 負担大幅減
 アンケートの結果を元に各班長さんは2月から、各ご家庭の状況を配慮した上で、辞退者には広報ふじさわを含む紙の配布をやめ、新しい回覧表での体制に移行しました。役員・班長の負担は大幅に減り、会員の方の半分以上が回覧が来たら「すぐ回さなければ」と次に回す心配をしなくてよくなりました。また回覧が回る時間も大幅に短縮されました。

紙の辞退については班によってかなりばらつきがある
次の図は隣り合った3つの班(各19戸だが空家や非会員世帯があり15戸~19戸)での実際のアンケート結果 の一部の例です。こうした図を元に各班長が新たな回覧表を作成し、どのような順番で回覧を回すか等を検討しました。B班は回覧の負担が大幅に減ったと思われますが、A班はそれほどでもなかったと言えます。しかしA班では紙で受け取っているのと同時にLINEでも読んでいる世帯が多いので、いずれ辞退に移行する世帯が出ることが予測されます。こうした検討を全30班でおこない実運用に移行しました。

ある隣接する3班のアンケート結果 を区画図上にあらわしたもの いずれも3丁目X番地1~19という住居表示になっている。各番地で一つの班ができている。

全体として平均してみると、辞退が約6割というのはかなり負担の削減になったと言えます。そして残りの紙での回覧も、今まで2週間かかって届いていたが、4~5日で届くようになり、大幅なスピードアップとなりました。LINEをご覧になっている77%の方にとっては一瞬で届いています。2月から運用開始したばかりですが、3月に再度アンケートを行い、それで改めて最終判断して頂く機会を作っています。今までの所は順調と言えると思います。次回は、今回の導入にあたり、配慮した事、思いがけない問題にどう対処したか 等の舞台裏をご紹介します。
過去の参考記事:(初期段階の企画書内容→こちら