【はじまりを探して】富士見坂 その名はいつから?その2

案内板からフィルムコミッションの活動で新たな展開

原画をもとに案内板を設置市民の家に展示されています
片瀬山の「富士見坂」は、以前から地元の人たちに愛されてきた場所です。夏は海と鵠沼の住宅地を眼下に花火を見る場所として、冬は富士山と丹沢・伊豆半島・相模湾を一望にできる所として、そして夜は夜景が美しいです。
前回は片瀬山のUさんがここに案内板を設置することを思いついた所までご紹介しました。
Uさんのお話を続けます。
Uさん:「それで、片瀬・江の島まちづくりの会の会長さんにその話をしたら、さっそく3枚くらいの写真をお取りになって、つなぎ合わせた写真をもとに知り合いの方にお願いして原画にしてしていただいたんです。片瀬山市民の家の1階の会議室に展示してあるのが、それです。

1階会議室に展示されている案内板の原画 
片瀬・江の島まちづくりの会平成22年(2010年)1月設置 とある

これをもとにまちづくりの会、片瀬の市民センターや各自治会などの協力を得て下記のような位置に案内板が設置されました。(2010年設置)

案内板の設置 石畳の入口から少し上がった所にある 2020年3月撮影 設置後10年たったものの、今より色がしっかり残っており、追記された山の名前も読み取れる。左の支柱には富士見坂と表示されている。

案内板の更新についての議論中
しかし、設置後15年たち、色が薄れてしまって追記された山の名前も見にくくなっているのが下記写真です。現在この案内板をどうするか自治会などで議論が始まっています。支柱などはしっかりしているので、案内板のフイルムを貼りかえれば比較的安い費用で新たな案内板として持続することは可能です。

現在の案内板 だいぶ薄くなって見にくくなってしまっている

その頃からCM・TV・映画のロケ地として注目されるようになる
このようにして2009年に名前が決まり、その翌年頃に標識や案内板が設置され、富士見坂の名が地元では知られるようになったのですが、その後はCM・TV・映画などで取り上げられたり、ネットでも記事になったりして地域外にも少しずつ知られるようになったわけです。
富士見坂がロケ地として使われ、それがネットに記録として残っているもので一番古いのが、フジテレビのドラマ「太陽と海の教室」です。これはまだ富士見坂と名前がつく前の2008年の放映でした。名前がつく前に、すでにこの場所に目をつけていた人たちがTV業界にいたことがわかります。

湘南海岸を舞台にした学園ドラマ 当時の有望な若手俳優(今の人気俳優)が多数出演

この頃から、この場所が多くの映像クリエーターに知られるようになり、さまざまなCMや番組で使われるようになりました。
また、TV番組の場面がどこか?を調べて、「聖地巡礼」につなげるサイトが登場し始めました。


湘南藤沢フィルム・コミッションがロケをサポート
また、ロケ地のサポートをする活動もこの頃から盛んになってきました。湘南藤沢フィルム・コミッションも大きな役割を果たしたと思います。
下に示すのがそのホームページです。藤沢市でのロケ情報のうち公開してよいサポート実績が並んでいます。ここは観光協会の専従職員3名で運営しているとのことですから、とてもお忙しいと思います。藤沢市全体では下記はコミッションのホームページのトップページで、藤沢市全体では非常に多数のサポート実績があります。CMはロケ場所はほとんど非公開なのです。


湘南藤沢フィルム・コミッションは2002年9月に発足して、各種の撮影のサポートを行うことで、地元藤沢の知名度を上げることに貢献してきました。各種使用許可やエキストラ・お弁当・駐車場所の手配まで様々なサポートが行われています。
富士見坂のロケがおこなわれた映画の中には、公開後にロケ地巡りフォトラリーが行われたりして、ここを訪れるファンがいました。
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今回この記事の掲載にあたり、フィルム・コミッションに先ほどの「太陽と海の教室」のロケの時にどんな経緯があったのか?について聞いてみましたが、さすがに20年近く前のことで記録が残っていませんでした。
「海を見下ろせる景色の良い高台といった立地条件がすばらしいことで映像にかかわる多くの方に知られています」というコメントをいただきました。
さらに、これ以外の様々な立場の方たちがその名前を広めてくださったことも聞きました。
多くの方から愛される地として今後も続いていくために
今回、富士見坂にかかわった方にお話を聞いて、多くの方々の協力で住宅地造成した頃から今に至るまで維持されてきたことがわかりました。またこの場所に「名前を付ける」ことによって、「名所」としてより多くの人に愛されるようになったこともわかりました。
この地が今後も眺望を静かに楽しんでもらう名所であり続けてほしいものだと思います。
次回はこの富士見坂を美しく保つために活動している地元の方たちをご紹介します。(Reported By S)