心配が尽きないけれど ３丁目 I さん
ルルは長野県から2カ月の時に新幹線でやって来た。私は犬を飼うのが子どもの頃からの夢だった。
この春で、迎えて1年経つけれどルルは今日もトイレを失敗。いつになったら完全にできるようになるんだろう。そして膝の脱臼、肝炎、皮膚炎。心配が尽きない。
でも、元気。遊んでと毎日、おもちゃを持って来る。
朝夕方の散歩は2時間ほど。今日もルルは片瀬山の四つ角でどっちに行こうかな、誰か来ないかな、立ち止まってあっちを見たりこっちを見たり、風を感じて鼻をひくひく匂いを嗅いで、音に耳を澄ます。ガビチョウの鳴き声、人が走る音、、、
私は海、富士山、花を眺め湘南の風を感じる。自然に恵まれた片瀬山に住んでいて良かったと改めて思う。ルルがいなかったらこうして散歩に出かけなかった。
ルルは人と人を繋ぐ。話を殆どしなかったご近所さんと、出会うことのなかったご老人と、オヤツ交換する犬の飼い主さんと、リードを引きたがる小学生と。子どもが言う。「ふわふわ。気持ちいい。抱っこしたい。(リード)持ちたい。」私が言う。「こうして持ってね。放さないでね。」ルルと子どもが走る。私も楽しくなる。
ルルは犬も大好き。ワンコを見かけると、そばに寄って行く。『僕の臭いを嗅いで』と、前脚を上げる。ワンプロをする大の仲良しさんと、今日も遊ぶ。口を開けて、真剣！膝の脱臼で、先生からワンプロ禁止令が出ているけれど、人生(犬生)の楽しみだからと、私はワンプロを取り上げることができない。
「大好きだよ。」私はルルに毎日に言う。