【片瀬山の自然】川名清水谷戸のトンボ

貴重種ウチワヤンマを観察

7月に川名清水谷戸で9種類のトンボを観察しました。
シオカラトンボ、オオシオカラトンボ、コシアキトンボ、ショウジョウトンボ、ウチワヤンマ、ハグロトンボ、ウスバキトンボ、オオアオイトトンボ、オニヤンマです。
ウチワヤンマを7月12日に川名清水谷戸のハス田で見ました。私は初観察です。藤沢市や周辺市町村ではわずかに発生するだけでかなり珍しい部類になります。藤沢では限られた場所でしか見ることができない希少なトンボです。
 7月だけでもたくさんのトンボに出会えました。川名清水谷戸は多くのトンボが生息する水辺環境がすばらしい場所です。

①シオカラトンボ
もっともなじみ深いトンボの一つです。
成熟したシオカラトンボのオスは、腹部背面が灰青色で、少量の白粉を生じていて、塩が吹いているように見えることからシオカラトンボと名付けられました。

シオカラトンボ♂です 2023.7.4 川名清水谷戸
シオカラトンボ♀です シオカラトンボのメスはその体色からムギワラトンボとも呼ばれています 2023.7.4 川名清水谷戸

②オオシオカラトンボ
シオカラトンボとよく間違えられます。
 シオカラトンボより少し体の色が濃いです。「オオ」と付きますが、体の大きさはシオカラトンボと同じくらいです。色の違いもありますが、翅の付け根が少し黒くなっているのが見分けるポイントの一つになっています。

オオシオカラトンボ♂ 2023.7.4 川名清水谷戸
オオシオカラトンボが交尾しています 右が♂左が♀です 2023.7.8 川名清水谷戸

③コシアキトンボ  黒色で、腹の上部だけが白いトンボです。白い部分が空けているように見えるのでこの名前が付きました。

コシアキトンボ 2023.7.8 川名清水谷戸

④ショウジョウトンボ
色のせいでいわゆる「赤トンボ」(アカネ属)とよく間違えられます。ショウジョウトンボのオスは全身が鮮やかな赤色です。この赤が伝説上の怪物(しょうじょう)の赤を思わせるということからこの名前が付きました。ショウジョウトンボのメスはオレンジがかった薄い茶色をしています。雌雄でこんなに違いがあると、なかなか同じ種とは気付かない人が多いのではないでしょうか。

ショウジョウトンボ♂です 2023.7.12 川名清水谷戸
ショウジョウトンボ♀です 2023.7.12 川名清水谷戸

⑤ウチワヤンマ
腹部の先端にうちわ型の突起を持つことから、この名前が付きました。名称に「ヤンマ」と付きますが、ヤンマ科でなくサナエトンボ科です。

ウチワヤンマが棒状の先に体を水平にして止まっていました 2023.7.12 川名清水谷戸
ウチワヤンマの正面顔です ウチワヤンマの成虫は複眼が接することなく、左右に分かれています。2023.7.12 川名清水谷戸

⑥ハグロトンボ
細長く、黒っぽい翅を持ったひらひらと舞うように飛ぶトンボです。オスの胴体は金緑色に輝き、メスは全身が黒っぽいです。体長は6㎝ほどです。ハグロトンボは「神様トンボ」「極楽トンボ」「仏トンボ」などの別名があります。
翅を閉じたり、開いたりする姿が人が手を合わせて神様に祈る姿に似ていることから、黒いトンボは神様の使いとして昔から大事にされてきたようです。

止まって翅を休める際は翅を立てた状態で4枚の翅を重ねて閉じます 2023.7.12 川名清水谷戸
一定の間隔で開翅します 2023.7.12 川名清水谷戸
水辺をやさしく飛んでいました。胴体は金属光沢をもった緑色をしているのでオスです 2023.7.31 川名清水谷戸

⑦ウスバキトンボ
成虫は5㎝ほど、和名のとおり、翅は薄く透明です。日中はほとんどの個体が地上に降りず飛び回るが、朝夕に休んでいる個体が見られます。全世界の熱帯・亜熱帯に見られ、日本には初夏の頃に南国からやってきます。海を渡るトンボです。でも冬は越せずに死んでしまいます。お盆の頃に成虫がたくさん発生することから、「精霊トンボ」「盆トンボ」などとも呼ばれています。

ウスバキトンボ 2023.7.21 川名清水谷戸

⑧オオアオイトトンボ
大型のイトトンボで、止まるときは翅を開いていることが多いです。体長は40~50㎜ほどです。幼虫は池などに生息し、成虫は池周辺の林の中などにいます。

光沢を持った緑色の美しいオオアオイトトンボです 2023.7.23 川名清水谷戸

⑨オニヤンマ
黒地に黄色のストライブを持つオニヤンマカラーです。複眼が1点で接しています。日本最大のトンボです。

オニヤンマ 2023.7.23 川名清水谷戸