「街ものがたり」掲載写真が特別支援学級用教科書に掲載
一昨年の秋(2023年10月)に片瀬山街ものがたり編集部宛に一通のメールが届きました。「文部科学省」初等中等教育局の方からのものでした。内容は「文部科学省で編集している知的障がい者特別支援学級向けの職業・家庭科の教科書の中で、「街ものがたり」に掲載されている写真を使わせてほしい」という依頼でした。そのメールに添付されていた写真は下記です。

この写真が掲載されたのは(→こちら)、そのメールの1年以上前の2022年2月3日付の東公園愛護会の活動を紹介した記事です。三丁目の有志の方々が毎月第1水曜日に公園に集まり、花壇の整備や公園内の清掃をおこない、公園に花や緑を絶やさず安全できれいな環境を保つ活動を楽しみながら続けているという紹介をしています。
このメールに最初は「本当に文科省なの?どこから探したの?」等とちょっと疑ってしまったのですが、メールアドレスにも不審な所はなく、とてもまじめな依頼文面で、たしかにそういう部署があることもわかったので、当時の東公園愛護会の会長さんにご連絡した所、快諾して頂き承諾の返事をしました。
それから1年半後の今年5月になって、突然文部科学省からの封筒が届きました。すっかり忘れていて、あて名書きの所に「献本」?、何?と開けてみたら、礼状とともに一冊の教科書が入っていました。「そんな話があったなあ」とようやく思い出したのです。確かに上の写真が使われていました。

「文部科学省著作教科書」と上に表示されている

この教科書は特別支援学級の中学生(片瀬中学校にも設置されています)の、知的障がいのある生徒さんたちが使用する教科書です。一般の生徒の使う教科書と異なり、教科書会社の編集ではなく、文部科学省が直接編集して作っている教科書なので、いきなり文部科学省からの連絡で驚く事になったわけです。(確かに表紙に「文部科学省著作教科書」と書いてあります。)

4家族や地域の人々との関わりー②支えあって生活する の所に掲載されています
中学の「職業・家庭」の教科書なので、社会の中で自立して職業につく というのはどういうことか、家庭の役割や生活(衣食住・特に調理について、お金の使い方等)、そして地域の人たちと関わりをもちながら自立していくことの大事さ等が記されています。その中で地域の人たちの活動の事例として「公園の花壇の世話」の写真が使われ、こうした地域の人と支えあっていくことを通じて自立していこう という内容が書いてあるページにこの写真が使われていました。
そして最後のページ、奥付には片瀬山東公園愛護会 のお名前がちゃんと記されていました。ちょっとうれしいですね。

私は、こうした方たち向けの教科書というものを見た事がなかったので、細かい心配りがされている内容を見て、なるほどと感心した次第です。どういういきさつで写真が選ばれたのかはわからないのですが、東公園愛護会の地道な活動の紹介の記事に使われた写真だったので、「身元のしっかりしたちゃんとした活動をしている方々の写真」と思われのではないでしょうか。
東公園愛護会の皆様、元記事執筆をしたいただいたWさんありがとうございました。
現東公園愛護会会長のHさんにこの教科書をお渡してして、皆さんでご覧になっていただくことにしました。Hさんも「へえー」の連続でした。掲載承諾を頂いた元会長さんにも「良かった」と言っていただきました。
片瀬中学校で学ぶ特別支援学級の皆さんにも読んでもらい、きれいな公園を身近に感じていただくことを想像して、少し世の中に貢献できたような気がしました。
それにしても、ホームページというのはどなたが見ているのかわからないものだ と実感した次第です。
(Reported By S)