【季節を感じて】冬から春にかけての鎌倉広町緑地

冬から早春の鎌倉広町緑地  上村文次

片瀬山に隣接して広大な鎌倉広町緑地があります。その冬から早春の様子をお伝えします。

麦踏み 1月31日撮影

1月31日に片瀬山に隣接する鎌倉広町緑地の麦畑で「麦踏み」作業が行なわれていました。
麦踏みとは冬季にコムギやオオムギを踏みつける作業です。霜柱で持ち上がった株元や周りの土を踏み固め、凍霜害を防ぎます。 また、ムギは踏まれることによって、分けつが増えたり、茎が太くなったりします。その結果、収穫量が増えたりします。

麦踏みの様子
麦踏みをしたあとの麦畑
霜柱

麦畑わきに霜柱が立っていました。連日の冷え込みで水たまりに氷も張っていました。珍しい光景を見ることができました。

ヤマアカガエルの産卵 2月2日撮影

2月2日に鎌倉広町緑地のビオトープでヤマアカガエルをこの冬初めて見ることができました。7匹いました。産卵していました。卵も1卵塊ありました。

ヤマアカガエル
ヤマアカガエルの卵
広町緑地ビオトープ

ヤマアカガエルは冬、土の中に潜って冬眠し、暖かくなった啓蟄の頃(3月中旬頃)出てきますが、厳冬期の2月初めに姿を見せました。これは産卵のために冬眠を中断して起き出してきたのです。産卵すると、また眠り(冬眠)につきます。1週間後に行ったときは見られませんでした。

ヤマアカガエルのオタマジャクシ

いち早く孵化したヤマアカガエルのオタマジャクシ 3月6日撮影

卵から孵化(ふか)したたくさんのヤマアカガエルのオタマジャクシが広町緑地のビオトープで泳ぎ回っていました。産卵された卵(2/2観察)が約1ヶ月で孵化しオタマジャクシになりました。水中で主に水草や藻類を食べて成長します。

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編集部補足
広町緑地 片瀬山と隣接し、西鎌倉・新鎌倉山住宅地の南、鎌倉高校の北に位置する鎌倉市内最大の自然豊かな緑地公園です。南部の尾根に登れば景色が良く、北部の里山や湿地では多くの動植物がいます。海岸への散歩の折に少し足を延ばして寄ってみてはいかがでしょうか。

御所谷入口が一番大きな入口
この地図は上が南です

上記の地図へのリンク
NPO法人鎌倉広町の森市民の会
詳しい紹介記事
  前編(北部)
  後編(南部)