【片瀬山の自然】外国からの訪問者「冬鳥の飛来」

外国からの訪問者「冬鳥の飛来」 上村文次

片瀬山で冬鳥5種が見られました。令和4年1月1日にカシラダカ、1月9日にジョウビタキ、ユリカモメ、1月14日にツグミ、1月17日にセグロカモメを観察しました。共に外国から片瀬山まで飛来してきたものです。

冬鳥とは、秋に来て冬を越し、春に去る渡り鳥のことです。
カシラダカ
片瀬山から川名清水谷戸に行く途中の草地にいました。20頭ほどが草の実を食べていました。[生息地]ユーラシア大陸北部とアリューシャン列島に分布、繁殖しています。冬鳥として飛来してきます。
[全長]15㎝ほど
[翼開長]25㎝ほど
[鳴き声]地鳴きは「チ」あるいは「チイッ」と聞こえる高い音を出します。
[特徴]背、翼、尾は褐色で、黒褐色の斑があります。腰は赤褐色、腹は白色、胸は褐色で脇には褐色縦斑があります。 [名前の由来]緊張すると冠羽を立てるので、その形から「頭高(カシラダカ)」と名付けられました。

カシラダカ 2022.1.1 片瀬山3丁目近く

〇ジョウビタキ
自宅の庭でジョウビタキを観察しました。ときどきぴょこんとおじぎをして尾をふるわせていました。
[生息地]チベットから中国の東北部、ロシアの極東部である沿岸地方、バイカル湖周辺などで分布、繁殖をしています。冬鳥として片瀬山に飛来してきます。
 [全長]15㎝ほど
[翼開長]20㎝ほど
[鳴き声]「ヒィ、ヒィ」「カツカツ」
[特徴]オスの頭部は銀色、胸から腹部は鮮やかなオレンジ色で、顔や背中、翼は黒色、メスは全体的に灰色がかった褐色で、オス、メスともに共通するのは翼にある白い模様です。  [名前の由来]ジョウビタキのジョウは「尉」と書き、老人を意味し、オスの銀白色の頭を白髪に見たてたらしい。ビタキは「火焚き」からきているとされています。火打ち石を叩くような音で鳴くことから、火焚きに例え「ビタキ」と呼ばれるようになったということです。白髪の「ジョウ」と火焚きの「ビタキ」を合わせてジョウビタキとなりました。

ジョウビタキ メス 2022.1.9 片瀬山5丁目

ユリカモメ
消防署脇の境川で観察しました。100羽以上が飛んだり休んだりしていました。水上に群がっている姿は白い花が一面に咲いたようでした。

ユリカモメ 2022.1.9 境川(片瀬山1丁目近く)
ユリカモメ 2022.1.9 境川(片瀬山1丁目近く)

[生息地]ユーラシア大陸北部やイギリス、アイスランドなどに分布、生息しています。主にカムチャッカ半島から渡ってきます。
[全長]40㎝ほど
[翼開長]90㎝ほど
[鳴き声]「ギィー」「ギューイ」といった地鳴きをします。
[特徴]足とくちばしは赤色の小型のカモメです。
[名前の由来]「イリエカモメ(入江鴎)」が転じたとする説があります。

〇ツグミ
片瀬山1丁目新林公園近くの道を歩いていました。エサを探していたのでしょう。ピョンピョンとホッピングしながら斜めに胸を反らして静止、ツグミ独自の面白いポーズを見ました。[生息地]シベリア中部から南部に分布、繁殖し、冬鳥として片瀬山に飛来してきました。
[全長]25㎝ほど
[翼開長]390㎝ほど
[鳴き声]「ジジッジジッ」といった地鳴きを聞くことができる場合があるが、基本的には鳴きません。
[特徴]頭から尾にかけて茶褐色の羽毛、目から頬にかけてクリーム色の縞模様、胸がまだら模様です。
[名前の由来]口をつむぐから「ツグミ」となりました。

ツグミ 2022.1.14 片瀬山1丁目

〇セグロカモメ
パイニー近くの境川で観察しました。
[生息地]ユーラシア大陸の北部、北アメリカ大陸北部などで分布、繁殖し、冬鳥として片瀬山に飛来してきました。
[全長]60㎝ほど
[翼開長]130㎝ほど
[鳴き声]「クアークアークアクア」
[特徴]足はピンク色、くちばしは黄色で、下くちばしに赤斑があります。  
[名前の由来]背の色が黒いカモメだからです。

セグロカモメ 2022.1.17 境川(片瀬山5丁目近く)