【調べてみました】藤沢市 人口増えてます2022

藤沢市への転入者は東京・横浜・川崎に住むファミリー層を中心に増加傾向で、コロナで加速し2021年は特に顕著だったが、2022年は少し収まった

総務省は1月30日に住民基本台帳を元にした昨年1年間の住民基本台帳での人口移動報告を発表しました(概要は総務省の発表→こちら 詳細データはe-Stat 統計局のHP)。以前、一昨年末は藤沢市への移住者が急増している様子をこのHPでお伝えしました(→こちら)。今回はその1年後の経過とともに、コロナ前からの推移もご紹介しようと思います。なお、例年本ホームぺージでは市が発表する丁目別の3月末時点での数字を元に片瀬山地区の詳しいデータを分析してご紹介していますので併せてご覧ください(→第1回 第2回 第3回第4回第5回
◆藤沢市はここ数年転入超過により安定的な人口増加状態だったが、コロナで加速し、特に2021年は大幅に増加したが、2022年は少し戻った
県内の転入者数順位も2021年には3位から2位に上昇しました。以前県内転入人口増加の主役だった川崎市が4分の1程度の数まで激減し、昨年から横浜市と藤沢市と相模原市が神奈川県の転入人口(「社会増」ともいう)の主役になっています。湘南地帯と相鉄線沿線の上位進出が目立ちます。

転入超過人数は2022年は横浜市は全国5位(昨年2位)、藤沢市は全国9位(昨年8位) 
各年の移動報告第11-3表から筆者作成

上記は転入超過人数(つまり「社会増」)の絶対数ですが、人口比率で見てみると様子が変わります。絶対数の大きい横浜市は姿を消し、川崎市・相模原市もコロナ以降姿を消してしまいます。湘南地域と相鉄線沿線が上位にあるのは変わらないのですが、不動の上位を占めるのが開成町です。他に大井町や寒川町が健闘しています。藤沢市はここでも健闘しています。

各年の移動報告第11-3表 及び 各年の各行政区域の人口03表 から筆者作成

全体として見ると、もともと転入超過数が多かった湘南地域と相鉄線沿線がコロナで一層増加の勢いが強まったと言えそうです。特に2021年は顕著で、2022年は少しその勢いが弱まったものの全体傾向として続いているように見えます。さて、ではその転入者はどんな人達なのでしょうか?
藤沢市への転入超過人数は20代後半~40代前半にかけてのファミリー層が主力 ここ数年着実に増えているが、特に2021年は前年に比べて劇的に増加した。2022年はやや減ったものの増加トレンドに乗っている。
子育て中のファミリーと思われる年代層(10歳までの子供、20代後半~20代前半)はここしばらく毎年着実に増加していますが、2021年はとびぬけた増加を示しています。この転入者のいくらかでも、片瀬山の住民になってもらえれば、大変うれしいのですが、現実にはそうなっていない点が課題と言えましょう。

2021年(オレンジ色)が顕著な増加を示している。各年の移動報告第11-3表、2019年までは第16-3表から筆者作成
総務省の人口移動報告概要発表資料からこちら) 全国順位上位に藤沢市がランクしている。特に生産年齢人口と年少者の両方でランクインしているのは藤沢市だけ

◆藤沢市の転入者はコロナ禍のはじまった2020年から東京からの転入者が急増した。神奈川県内も半分以上を藤沢市の転入者はコロナ禍のはじまった2020年から東京都からの転入者が急増した。先ほどまで述べていた転入超過者は転入者と転出者の差です。2022年では転入者19781人に対して、転出者が16580人、転入超過人数が3201人という関係にあります。この転入者がどこから来たのかをまとめたのが次のグラフです。

各年の移動報告第10表 2019年までは同第12表からのデータを筆者加工

片瀬山に転入してくる方々は、片瀬山についてなじみがある県内近郊市町村の方、と横浜川崎東京の方が多い というのは以前の調査でも出ていたのですが、今回それが裏付けられ、特にコロナ(2020年)以降、東京からの転入が顕著に増えた事がよくわかります。さて、例年4月1日付の各丁目の人口を元にした、片瀬山の人口動態ですが、今年はどのような傾向を示すか興味深いです。
(Studied By S)