パール富士 武井篤夫
4月1日(木)は春のダイヤモンド富士を撮ろうと準備していましたが、あいにくの曇り空、富士は全く見えませんでした。
4月2日(金)も厚い雲が富士の上に張り出していましたが、日没近くに雲と富士の間にわずかな隙間ができ、富士に沈む太陽を撮ることができました。3日以降はまた雲が富士を隠し、日没の富士を撮ることはできませんでした。2日に撮ったものがこの春の唯一のダイヤモンド富士の写真となりました。
ダイヤモンド富士と対をなしているのが、パール富士です。これは満月が富士の頂上から登る、または富士の頂上に沈む(片瀬山ではこのケースになります)現象です。
月が富士に沈む直前、富士と月の両方が見えるのは、月がまだ光を失わない早朝で、太陽がまだ昇らないが、富士はその姿が見える明るさの時間帯です。それに満月が重なるのは非常にまれなケースだとお分かりいただけるでしょう。パール富士を探すソフトも開発されているようです。
私がブログに載せるため富士の写真を撮り続けて8年になりますが、一度だけ全く偶然にパール富士を見ることができましたので、今回はその時の写真を載せようと思います。
2014年2月16日(日)、朝6時頃、いつものように富士を撮ろうと外に出ると、富士の上空に満月が浮かんでいました。しばらく見ていると月は富士の方向の降りて行きそうな感じがしたのです。
三脚を据えて見ていると、月はどんどん富士に近づきましたので、何度かシャッターを切りました。早朝でしかも画素数の少ない当時のカメラなので、かなりぼんやりした写真ですが、ご覧いただきたいと思います。