【行ってみた】ごみのゆくえ 工場見学 その1

最新鋭のごみ焼却炉 灰もすべて再利用して売電約2億円

7月に講座で概要を伺った「ごみのゆくえ」を現場で見るために、9月20日に工場見学会を開催しました。今回はその模様をご紹介します。大変興味深く、へえ!の多い見学会だったので、その興奮を読者の皆さんにも感じて頂きたく、前回の講座の資料も使いながら、わかりやすくお伝えしたいと思います。

◆どこにあるの?

場所は湘南台駅の西、いすゞ自動車藤沢工場の南端に隣接する場所にあります GoogleMap&Earth

今回の見学会では、新しくできた焼却炉(北部環境事業所の2号炉)と、その炉に隣接するリサイクルプラザを見学しました。リサイクルプラザでは、破砕処理と資源の分別を行っています。破砕処理?資源の分別?なんだろう?それを見たままにご紹介しましょう。
リサイクルプラザに集合し、まず藤沢市のごみ処理の全体像の説明をして頂きました。内容は前回の講座で伺った内容の要約ですが、それを改めて思い出す事ができました。
そして、いよいよ北部環境事業所の2号焼却炉(4月から供用開始)の見学に向かいました。

北部環境事業所全景(ホームページから) 建物の左側白っぽい建物が新しい2号炉の部分、右側が以前からある1号炉 2つの細長い塔が煙突で左が2号炉、右が1号炉の煙突 道を隔てた右手前にリサイクルプラザの建物の一部が見えています

◆最新鋭焼却炉の入口
まずはパッカー車(ゴミ収集車)が可燃ごみを投入するごみ焼却炉の投入口です。扉に車が近づくと自動的に開き、離れると閉まる構造になっています。きれいな色で分けているのは指示が分かりやすくて好評だそうです。

パッカー車がこの4つの口からゴミを落とす 見学コースから見下ろした所
プラットホーム~ごみピット~焼却炉入口まで

可燃ごみはいったん25m以上の深さの受け入れごみピットに入りますが、ごみの性状により燃えやすさが違うので、クレーンで貯留ごみピットに移動します。これによってごみ質の均一性を図りより効率的な燃焼を可能にしています。

受け入れごみピットを見学コースから見下ろした所 底にごみがみえる 右のプラットホームから可燃ごみが投入される。仕切りの左が貯留ごみピットです。
見学コースからごみピットの上を見た所 緑のレールの後ろに黄色のクレーンが見えています。今までの1号炉ではごみピットは仕切り無の1つだったとのこと

◆焼却炉での焼却の様子
焼却炉横にある中央制御室では焼却の様子がモニターされます。この日はたまたま定期点検で火を落としていましたが、通常は24時間休みなく焼却が行われます。火を落とすと焼却炉は故障しやすくなるからだそうです。
質問Q「水分の多いごみも多いことでしょうから、燃料を足しているのですか?」
答A「最初に点火する時には都市ガスを使いますが、後は使わずにごみだけで燃やす事ができます」
生ごみを出す時にちゃんと燃えるのだろうか?と思っていたのでこれは驚きでした。

焼却炉の中ではごみがゆっくり移動しながら850℃以上で乾燥→燃焼→燃え切り、灰が排出される。24時間体制で焼却が行われます。150トン/日の処理ができます。
焼却炉の中央制御室 この日はたまたま定期点検で火を落としていたので人がいない。モニター左上の黒い画面の所に炉の内部の炎が表示されます。

◆焼却炉の熱を使った発電
水を通した細いパイプに焼却炉からの燃焼ガスをあてると、高圧の水蒸気が発生します。その圧力で蒸気タービンを回して発電をします。今回の2号炉では最大出力4440kWの発電ができて、工場内の電力に使用しますが、余った電気を売電しており、金額にして年間約2億円にもなるそうです。これはすごいですね。

発電についての説明パネル 
見学コースから見えるタービンや、発電機等

◆焼却炉から出てくるもの ガスと灰
焼却炉でごみを燃やした後の焼却灰は、別の工場に搬出され溶融処理を行い最終的に元の重さの1/20の安全なスラグとして道路の路盤材や建設資材等に再資源化として利用しています。
藤沢市では、焼却灰(石名坂環境事業所を含む)は全量再資源化しており、最終処分場の延命を図っています。

左のゴミ袋を燃やす事でその灰(中央四角い箱)は重さ1/10になり、さらにそれを溶融固化し「スラグ」(右端)にする事で更に1/2にします。スラグは有害物も溶け出さず道路基材などに利用可能になります。

実はこの焼却炉で燃やすのはいわゆる「可燃ごみ」(ピンク色)のごみだけではありません。「不燃ごみ」及び「大型ごみ」を粉々に砕いて、それらの中に含まれる可燃物を仕分けてそれも燃料として焼却しています。次回はこの「破砕」の工程の見学です。

(Reported By S&W)