ゆっくりとした人口減少と高齢化率の低下は続いている
今年も4月1日時点の藤沢市の人口統計(住民基本台帳に基づく)が発表されました。片瀬山住宅地は 特定の居住形態で(サラリーマン中心の一戸建て住宅地)、特定の期間に(1967年~1977年頃)、特定の世代が(働き盛りの両親とその子供達)入居するという形で大規模な街ができましたが、その人口についてこの数年少しずつ本ホームページで分析してきました。まとめると次のようになります。
◆片瀬山の人口構成や増減を決めるもの
1高齢者の退出、2若者の進学・就職による転出、3高齢者退出の後への子育てファミリーの転入 この3つの人口のバランスで決まる。 その1 その2
◆この10年くらいの傾向
・1の増加+固定的な2に対して3の増加がそれを埋め合わせるに至らず人口はゆっくりと減少ということで以前ほどでないが人口減少の傾向は続いている。
・1と3が高齢化率の下降に寄与し、2と住民の加齢がその上昇に寄与する。
・2015年頃を境に 1の大幅増加、3の増加により新陳代謝が進み、高齢化率の下降が明確になってきた。
◆丁目による違い
1→3への新陳代謝が明らかな丁目とそうでない丁目の違いがみられる。
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今年の人口統計の結果を見ても上記の傾向に対してだいたい同じ傾向なのですが最新の状況をご紹介してみましょう。
〇人口総数の推移
2023年→2024年で 総人口は4156人→4093人と-1.52%と大きな減少となりました。確かに今年は大きいのですが、毎年増加したり減少したりを繰り返しているので、(ー1.5~+0.5%の範囲で変動するが平均すると年-0.4%くらいになる)珍しい事ではありません。
〇高齢化率
人口総数では特に大きなトレンドの変化は見られないのですが、人口構成という意味では2015年を境に変化が明らかになりました(→下記グラフ)。2015年以降は低下傾向が定着していますが、2023年→2024年では0.01%の低下とあまり大きな変動はありませんでした。
◆各丁目の人口
以上が全丁目での数値なのですが、各丁目の状況はそれぞれにかなり事情が異なります。各丁目の人口推移を表すと下記のようになります。5丁目が唯一人口増加していて、他はいずれも減少しており、1,2丁目がこのところ減少の傾向が強い事が分かります。今年もその傾向は続きました。
◆各丁目の高齢化率
高齢化率の推移もどの丁目も低下傾向ではありますが、もとの高齢化率は丁目によってかなり異なります。ここでも1,2,4丁目は全丁目平均(緑)より高く40%を超えています。人口の多い3、5丁目が40%より低くて、全体を押し下げている事がわかります。この傾向は今年も変わりません。
◆各丁目でどんな年齢の人が転入・転出しているのか?
昨年度1年間(2023年4月1日~2024年度3月31日)での各丁目での出生数・転入・転出の年齢を調べてみました。(縦軸上側は出生・転入人数、下側は転出・死去人数)
基本的には先ほど説明した「人口の動きを決めるもの1,2,3」で説明できる増減が多いです。
・人口の減少については、一部の丁目でかなりまとまった数の高齢者の転出があった様子がわかります。
・1,2丁目等でファミリーでの転出(15歳以下の子供の転出)と思われる人数が少し発生している事が気になります。転勤等があったのかもしれません。
今まで独居で頑張っておられた方が施設に入られたりして、空家になったり売却されたりというお話を聞く事が増えました。建てかえ工事もあちこちで行われています。今後そうした家に新たなファミリーが入居して街としての世代交代が進んでいくのだろうと思います。その様子を今後もWatchしていきたいと思います。(Reported By S)