協議会の新役職「議長」の役割は?
片瀬山自治会協議会が変わりました
今年の春から片瀬山の自治会の一部運営体制が変わりました。住民の皆さんが直接かかわる1丁目~5丁目までの各丁目自治会(任期1年)は変更ないのですが、その会長副会長がメンバーとなって隔月開催される「片瀬山自治会協議会」の運営体制が変わったのです。
この会は、片瀬山全体で取り扱うべき課題について協議する場です。各丁目の自治会の運営については、それぞれの活動報告等が毎月回覧される自治会が多いと思いますが、自治会協議会の話はなかなか知る機会がないと思います。そこで今回新たに協議会の議長に就任されたHさん(昨年度の5丁目会長)にお話をお聞きしました。
変更の概要
Q:今回の協議会の組織改革の要点を説明して下さい。
A:
1.選ばれ方と任期
今までは1年ごとの順番で回ってくる丁目の会長が協議会会長を兼務していました。今後は各丁目の会長とは別に協議会議長(任期2年)が選ばれます。出身は従来同様丁目を順に回りますが2年ごとになるわけです。昨年の会長・今年の議長が5丁目出身なので、来年・再来年は1丁目が議長を出します。
2.議決権を持たない
今まで通り各丁目の会長・副会長が議決権を持つのですが、議長は持ちません。協議会に出席する傘下の部会・委員会の代表者も議決権を持ちません。
3.片瀬地区自治連との関係
片瀬地区自治連(片瀬地区26自治会・町内会の会長の集まり)のメンバーとして出席するのは従来片瀬山の各丁目の会長だけでしたが、自治連の規約を変更して会長でない協議会議長もメンバーに加えてもらいました。
4.防災部会の設置
今春、片瀬山防災会が解散したことに伴い、防災部会を協議会内に設置しました。
5.議長の指名により事務局を設置
今まで会長を出した丁目の副会長が自動的に副会長として実務を担当しましたが、今後は議長の指名で事務局担当としての役割(副議長や相談役等)を選任できるようにしました。
Q:こうした協議会の組織見直しを行った狙いや背景は何でしょうか?
A:従来のやり方では困難だった事三つに対処しようということです。
〇任期が短すぎ、かつ兼任では負担が重すぎ
片瀬山の自治会役員は任期1年で、ようやく課題が見えた頃に任期が終わります。また自分の丁目だけで手一杯ですから、兼務で片瀬山全体の課題と言われても手が回りません。
そこで、各自治会長兼務ではなく、別に議長を選任して任期2年という案になりました。「議長」という名前にしたのは、「会長」では各丁目の会長と混乱しやすいためです。
〇片瀬山全体の課題について議論が進まない
今述べた事の結果として、年度末近くにようやく議論が本格化した内容が任期終了とともに半年近く停滞あるいはリセットせざるを得なくなっていました。片瀬山住宅地50年を過ぎ、高齢化が進む一方で世代交代も着々と進んでいます。その中で防災会解散後の防災体制をどうするべきか?建築規制の問題をどうするのか?住民のニーズや考え方が変化する中で今後の自治会の姿はどうあるべきか、こうした全体課題は各丁目の自治会個別で対処するのは困難です。こうした課題への対処のために選任方法変更と任期2年が必要と考えました。
〇片瀬地区の他の町内会との連携が困難
片瀬地区の他の町内会との連携が必要な課題というのもあります。行政と関係する事、たとえば防災・防犯や学区や各種行政サービスなどは片瀬市民センターが深く関係しています。こうしたテーマでは片瀬地区の他の町内会との連携や協力の下で行政に対応する事が必要になります。そうした場面で片瀬山全体としての立場で連携・発言するには、もう少し長い任期が必要 と言う事があり議長任期は少なくとも2年が必要と考えました。
Q:議長に議決権がない という事なのですがこれはどうしてですか?
A:片瀬山自治会協議会の前提なのですが、片瀬山の五つの自治会は平等であり、その協議で物事を決めるという事があるからです。自治会協議会の議長が上に立ってどこかの丁目に命令するような立場にはならない事を明確にするためです。一方で、議長は各丁目の役員以上の経験者で片瀬山全体の課題や経緯をある程度ご存じの方から選ばれる事を想定しています。片瀬山の自治会は50年前から任期1年を続けてきました。5つの町内会の三役だけで毎年15名、10年で150名の自治会活動の経験者がいるわけです。こうした経験者の方々の力をお借りする事で議長やそれを支える事務局を構成する事が可能になると思っています。
共働きの方が多くなっている今、役員の多くの方が仕事の両立に苦労しているのは事実であり、各自治会三役と兼務で協議会三役の実務は困難だったからです。
C:わかりやすい説明どうもありがとうございます。今後の新しい協議会の活動に期待しています。
A:こちらこそ。よろしくお願いいたします。
取材ノート:今から50年以上前に設立された片瀬山の各丁自治会と協議会(旧連合自治会・連絡会等)はその時々に住民が必要とした事について、様々な活動をしてきました。全自治会で協力して進めた事が沢山あり、それが県内・市内で先頭を切った取組みというのも多数あります。その始まりに自治会が深くかかわってきた経緯を本ホームページの記事で取り上げてきました。(片瀬山幼稚園、市民の家、防犯カメラ、防犯パトロール、建築規制、近隣ネット、公園愛護会、街づくりアンケート、片瀬山防災会、避難所開設訓練、各丁目お祭り(3丁目、5丁目)、飲料水備蓄予約購入、無電柱化要望書)
こうした片瀬山全体での活動について、今後一層の重要性が増してくると思いますので期待をしたいと思います。