「そういうことだったのか」を大公開!
「ゴミは各戸回収、回覧はウチにはあまり関係ない内容だし、自治会はその他に何やってるの?入らなくたって困らないでしょ?」
片瀬山の自治会が皆さんの生活にどうかかわっているのか?残念ながら会員の皆様によく知られていないのでこうした声が出てくるのだろうと思います。順番のまわってきた班長を1年やってみて、ようやく「そういうことだったのか」と多少わかるというのが実情です。50年前の住宅地造成当時は、自治会が住民を代表して三井不動産や行政やバス会社や関係事業者等と交渉して生活基盤を立ち上げ、みんなでそれを応援するという時代がありました(例 幼稚園設立運動)。今は一通りの基盤があり、そういう時代ではありません。そんなわけで、「今日みんなを支え、未来のために活動している自治会活動」をご紹介する記事を時々載せてみようと思いました。テレビで町内会について何かと話題なっているので(モーニングショー・NHKネタどり等)、少し便乗しようという思いもあります。
第1回は防犯・防火活動をご紹介しましょう。各丁目に1名いる防犯部長といわれる役員の方が主に担当されています。
1防犯・防火活動
1-1防犯カメラの設置と更新+事件発生時にデータを取出し提供する

片瀬山は治安が良い というのは市内どこの不動産屋さん(おそらく泥棒さん)に聞いても同意されます。防犯カメラが要所に設置され、駐在所があり、防犯パトロール等での住民の防犯意識が高いこと等が広く知られているからです。防犯カメラ設置当初は窃盗や不法投棄等が主たる内容でしたが、最近多いのは窃盗に加えて特殊詐欺での金の引出し等にまつわる内容です。
・カメラの設置・更新・運用
自治会各丁目が設置場所を決め、一部費用を負担して設置され、運用費用を負担する
防犯カメラの導入の経緯については以前ここでも記事にしました。(その1、その2、その3)。どこに設置するかは自治会が決めます。片瀬山の場合は「住宅地に出入する道を監視・記録する事で犯罪者の侵入を抑止して、街全体を守る」というコンセプトで導入しました。設置当初(2009年)は8か所11台で、自治会負担費用は5丁全部で総額の27%、約156万円でした(残りは市の補助金)。その費用は各自治会世帯数比で分担し、当時としては大きな決断でした。

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その後台数が増え、2019年にはSDカード式カメラに更新しました。そろそろ次の更新費用の積立を開始する時期です。これらは片瀬山自治会協議会で準備や調整を行った上で、補助金申請等の手続きは各自治会が行います。個人で防犯カメラを付けても補助金は出ません。自治会が代表して合理的な目的で設置を申請し、費用の一部を自治会費から負担する事で街全体を守れるわけです。これらの手続きはお金がからむので、三役も関わり各丁目の大きな仕事です。
・データ取り出し:各丁目の防犯部長が対応
犯罪・事故など画像データを確認する案件が起きると、カメラの担当丁目の自治会防犯部長の立ち合いのもとでデータが取り出され警察に渡されます。3丁目担当だけで、年平均4回くらいあります。SDカード式カメラに更新されてからは、脚立程度で取り出せるようになり負担がとても軽減されました。また、カメラの電気代などは自治会が負担しています。
1-2防犯灯の設置と管理 自治会が無い街は防犯灯は修理されない!
片瀬山の防犯灯はかつて三井不動産が設置して藤沢市に引き渡したものです。その後防犯灯の新規設置や更新、電気代については藤沢市の費用負担の元で、その管理は自治会が行っています。管理というのは、電球切れやその他の破損・故障(台風で柱が倒れた、電線が切れた、昼間からついている等)を見つけた会員からの連絡で、自治会防犯部長が専門のS電気に修理を依頼することです。

電球切れの場合、水銀灯や蛍光灯はすでに製造禁止になっているので、市の負担でLED設備への交換となります。道路の補修は直接市に通報するのに、なぜ防犯灯交換・修理は自治会を通して連絡するのかという謎については以前記事にした通りです。その妥当性は議論すれば深い話になるのですが、日本中がそうした仕組みになっているために、自治会が無い街は防犯灯が壊れたままになったり、ひどい例では撤去されてしまいます。
S電気は修理を実施して必要書類を準備してくれて、自治会長がハンコを押して市に提出するという手順を踏んでいます。昼点灯しているもの、夜点灯しないものについて遠慮なく会員の皆さんからの通報(自治会を通じて)をお願いします。
お金のやり取りは藤沢市防犯連合協議会という市の外郭団体が一切を行ってくれて、そこを経由して市がお金を出します。この団体が様々な手続き(道路占用許可とか電柱の使用許可とか図面とか・・膨大な手続きが発生している)を代行してくれる仕組みが出来上がっています。
それでも「管理」のために三丁目では調査して防犯灯地図を作りました。

1-3防犯パトロール 散歩しながら犯罪抑止に貢献 街の変化に気付く
月に数回、夕方5時頃に誘導灯などを持って町内を30分ほどパトロールをします。定期的に見回りが行われているということが犯罪抑止力になるという考えに基づいています。片瀬山三丁目では3つのチームがそれぞれ月3回実施しており、自治会役員とは別の、ボランティアが行っています。これも以前記事にしました。(その1、その2)
各丁目でもこのパトロールは行われていますが、その運用方法は様々です。

片瀬山三丁目では世間話をしながら散歩をして、社会貢献になればいいじゃないかという考えです。都合のいい時に参加すればよくて欠席連絡も不要なので、とても気楽なパトロールなのが、三丁目で長続きしている理由といわれています。防犯部長は3か月に1回各班からの人数報告を取りまとめて集計して市に提出し、この活動の保険の費用を市が支払ってくれています。
街の変化や季節の移り変わりを感じることができて、庭木や鳥の話、この街の昔の話から最新情報まで教えてもらうことも多いです。
1-4防犯情報速報
最近では不審者・不信業者が戸別に訪問するなどの事例がかなりあります。こうした防犯情報は紙の回覧でお知らせがまわったりしたのですが、LINEによる電子回覧が三丁目でスタートして、これも使って素早く連絡できるようになりました(世帯にして約8割をカバー)。導入後の1年間で2回発生しています。
1-5消火器設置と定期交換 気が付いてますか?街かど消火器

片瀬山の自治会では初期消火などで相互で協力するために、町内に消火器を設置しています。たとえば片瀬山三丁目では37個の消火器が設置され、だいたい一つの通りで2か所くらいの目安になるでしょう。保管期限に合わせて少しずつ新しい消火器に入れ替えています。これも自治会費で負担しています。これの実際の入れ替え作業は業者さんにお願いしています。毎年の夕涼み会では消火器の使用訓練をおこなっています。(Reported By S)